「ヒモ」とは何か~未来編~

こんにちは。ごとりんです。世界三大悪妻と呼ばれる方が3人いらっしゃりまして。1人はソクラテスの奥様クサンティッペ,もう1人はモーツァルトの奥様コンスタンツェ,そして最後の1人はトルストイの奥様ソフィアということになるようです。黒人解放運動に尽力したエイブラハム・リンカーン大統領もかなりの「恐妻」だったとか。人類史上,最高峰の叡智や理想に人生をささげた偉人たちも,いろいろ私生活では大変だったようです。
さて,「ヒモ」とはもともと法的に保護された存在ではないですし,経済環境その他が悪化すれば,いとも簡単に捨て去られる存在です。ですから,少しでも老後の生活を安定させるために,未来に備えて人生設計をしておく必要があります。
(1)愛情曲線の変遷
東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長の渥美由喜氏による有名な「夫婦の愛情曲線」という図があります。以下のような図ですが,ターニングポイントが出産にあることにご注意ください。
夫婦の愛情曲線

それまで彼氏ないし旦那が最優先だったのが,出産を境に子供に優先権が移ります。そして,回復グループにおいては再び彼氏(旦那)の優先度が回復していきますが,低迷グループにおいては優先度が徐々に低下し,子供が高校に入学するころにはほぼ零(0)に近いところまで優先度が落ちていきます
この回復グループと低迷グループの分岐点は,子供の面倒をどれだけ夫婦で分担できるか,家事をどれだけ分担できるかにあるとされます。つまり,家事も育児もできない(しない)ヒモであれば,すぐさま低迷グループに分類され,いずれは女性から捨てられるという運命です。
(2)愛情曲線の維持
老後の資金をしっかり確保し,国民年金も毎月払い込んでいるといったケースでは,たとえ中年期にさしかかった時点で路頭に迷ってもなんとか生計は維持できるかもしれません。ただ,国民年金の未納が続き,貯金もないといったヒモの方については,子供ができて女性の興味が子供に移ってから捨てられたら,もはや餓死するか生活保護を受けるしかありません(第3号被保険者として取り扱われている場合には,年金保険料を納付していなくても国民年金は加入期間に応じて受け取れますが,「ヒモ」を会社に届け出ている例は稀かと思います)。
正直な話,中身の「薄さ」と「軽さ」は,30歳を超えたらどうにもなりませんから,まずは形だけでも育児を手伝い,家事をそれなりにやることにしましょう。
さらにもっと極論をいえば,子供を作らず,なるべく男女二人のペアで長く暮らしていくことがポイントです。「ヒモ」にとって,他の男性はすべてライバルとなりますが,子供もまた同性以上の敵になりうるからです。
(3)愛情曲線の限界
とはいえ実は限界があります。普通に地道に働いている男性であっても,「粗大ゴミ」扱いされ,熟年離婚に応じざるをえないケースが増えています。まともに働かずに寄生しているだけの「ヒモ」に至っては,いつなんどき三行半を突きつけられるかわかりません。ですから普段から厳しい老後の生活をみすえて,年金保険料は毎月納付し,定期預金はしっかり確保,さらにできうることならNISAなど老後に備えた投資活動もおこなっておきましょう。愛情曲線には限界があるわけですから,限界をみすえて定期預金の残高を積上げていく努力が必要です。

今回は若干,暗い未来予想図になってしまいましたが,概ね正しい予測ではないかと思います。未来が暗い場合には,現時点で対策を講じておかなければなりません。世間から見捨てられてもかろうじて生き抜いていけるだけの「蓄え」をきちんと残しておきましょう。もっとも,80歳になっても新たな寄生先を見つけることができるのであれば,それはそれで問題ないのですが…。

Leave a Reply

CAPTCHA