のれんの裏話。

こんばんは、役者 兼 舞台美術 兼 振付 のかずみんです。

おかげさまで、無事に第7回公演も無事に終演を迎えることができました。
ご来場、ご声援、誠にありがとうございました。

ほぼすべての関係者が、本日より日常生活に戻っています。
(休暇を取っている照明さんには羨望の眼差しが注がれました)
そんなに休みの取れない現実こそが、非現実的なような気がしています。
現実は舞台より奇なり……。

それはさておき、せっかくなので、ちょっとした裏話でもしようかと思います。
定食屋の話だけに、のれんの裏、ということで。。。

今回は、定食屋が物語の舞台ということで、とにかく予想以上に小道具の多い芝居でした。
いわゆる消え物(食品)もたくさんありましたし。
作演は、自分の出番が少ない方が演出としての仕事がしやすいという理由で、
比較的台詞の少ない役で出演していたのですが、
台詞の少ない代償として、「いつも隅のカウンターで一人で豆腐を食べている」という設定になり、

1公演で豆腐半丁+枝豆豆腐+玉子豆腐を食べる羽目になっていました。

(劇中で「とうもろこし豆腐」と呼ばれているものは玉子豆腐を、
「牛乳豆腐」と呼ばれているものは通常の豆腐を使用しました)
よくお客様に「あれ、本当に食べてるの?」と聞かれましたが、本当に食べています。

しかも豆腐そんなに好きじゃないらしいです(嫌いでもないらしい)。
稽古場で編み出された「イソフラボン、足りてないのかな」という台詞が気に入ってしまったこと、
小道具さんと「薬味ストラップってシュールですよね」という話になり、
それを出したくなってしまったことなどが絡み合って、
このような事態を招いたそうです。
ゲネ前に「ご飯足りなかった。お腹空いた」と言っていたのに、
終わったときには「お腹いっぱい」と言っていましたよ(笑)。

ちなみに、枝豆もとうもろこしも前田君のお菓子類も全部本当に食べています。
私が本番2日目に枝豆を喉に詰まらせ、台詞がカットアウトされたのは秘密です。

定食屋の主人役を務めたごとりんおじさんは、
一度も物の出ハケを間違えることなく、食器を倒したりすることもなく、
全ステージをやり切りました。
これは素直にすごいと思いました……!

今回、あまりにも小道具が多すぎるため、
途中で「こりゃ無理だ」ということになり、小道具さんに全ステージ来ていただき、
ごとりんおじさんと二人がかりで事前のプリセットと指さし確認を行うことになりました。
ダブルチェックって大事……!

小道具と言えば、実は細部まで凝っていました。
メニューも「おすすめ出版社」も、実はしっかり中身があったのです。
(「おすすめ出版社」の書類を撮り忘れたのは残念!でも見えないのをいいことに、何やら怪しげなことが書かれていた様子……)

壁に貼り出した手書きのメニューは舞台美術案件として私が書いたのですが、
小道具さんが先に作ってくれていた卓上用のメニュー表に準拠して作ったので、楽をさせてもらいました。

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あ、謎の「ベア」とかいうやつは、演助の飯野の遊び心です!
演出が外出している隙に、やれって言われたんです!
演助に言われたら断れなくて、言うとおりに書いただけなんです!私は無実です!

(飯野による「ベア」の裏設定)
「女性客にもっと来てもらうためには、熊肉をかわいく『ベア』って書いてみたら
いいんじゃないかな」と考えたご主人がやってみた。
たくさんの人に頼んでもらうために値段は破格の300円にしてみた。

……らしいです。
飯野の中では、ご主人、ちょっと頭弱い系なのかな?
弱い系というか齢系な感じもしますが……。

うーん、物販の話もしたかったのですが、
文章も長くなってきましたし、とりあえずこのあたりでいったん締めます。
気長に後篇をお待ちください……!

かずみん

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