こんにちは、謎の声担当Nです。
約4ヶ月後に迫った、ぼるぼっくすの第11回公演。こちらで今回また謎の声……ではなく、なんと初の音響を担当しました。
僕に課せられたミッションは、劇中に流れるBGMを選定することです。「この曲はこのシーンに合いそう/合わなさそう」といった判断はある程度できると思っていたのですが、なにぶん初めてなもので、やはり壁にぶち当たりました。
まず音楽の聴き方。僕は限られたジャンルの中で気に入った曲をひたすら繰り返すタイプです。なので引き出しが少ないんですよね。他の音響さんがどうされているのか分からないのですが、「このシーンはあの曲だな~/あのアーティストだな~」というアテがほとんどつきませんでした。
そんな僕にとっての救世主が、Spotifyであり、YouTubeでした。実は一部の曲は作演の上野さんが選んでくれたので、それをとっかかりに、SpotifyやYouTubeで似た曲を探す「ラジオ機能」を使って作業しながらひたすら聞きまくったのです。幸い、だてに何度もぼるぼっくす作品を見ているわけではなかったので、「これはぼるぼっくすっぽい」みたいなのを感じながらピックアップできたつもりです。
さて、そうして候補曲を選んだものの、次に立ちはだかったのは未経験ゆえの落とし穴。割と自信を持って候補曲を上野さんに送ったものの、「良い曲すぎる」とのフィードバックが。
これは個人的にはけっこう衝撃的でもあり、勉強にもなった一幕でした。僕が選んだ曲たちは、何でもないようなシーンのBGMにしてはメッセージ性が強すぎて、悪目立ちしてしまうんですね。確かに言われてみると、なんか主張が強いかも……。こうなると探し直すしかないので、前述のラジオ機能を使って似ている曲から似ている曲へ、ただひたすらにディグっていきました。
ちなみに似ている曲といっても、「全然似てないやんけ!」という曲もザラに出てきます。似ている曲を探すというか、レコメンデーション的な機能と思った方が良いかもしれません。タイプの近い曲もちゃんと出してはくれるんですけどね。
二度三度、候補曲を出しつつ、舞台で使われる曲たちが決定しました。実は1つだけ、台本のト書きの指示とはまったく異なるテイストの曲をチョイスしてみたところ、それが採用されたシーンがあります。「1周回ってフィットするんじゃねーか!?」と思って提出した曲だったので、地味にうれしかったです(笑)。自分の選んだ曲がどんなふうに舞台を彩るのか、本番を楽しみに待ちたいと思います。