失われし時を求めて

「失われし時をもとめて」。マルセル・プルーストの名作は、翻訳で読んでも非常に辛いのに、○○年前の大学1年生のときにはこれが第二外国語のテキストだった。あの第二外国語のフランス語の授業を思い出すと二度と学生生活には戻りたくない。さて。「ロード・オブ・ザ・リング」では、あるべきはずの「指輪」がどっかにいってしまって最終的にはまあ、あるべき「形」になっていく、と。また、最近の邦画で柴崎コウが主演を演じた「食堂かたつむり」では、とあるショックで声を失った女性が最後のあるきっかけで「声」を取り戻す…と。はたまた、「ターミネーター」、「2037年」、「ポセイドン・アドベンチャー」、「ダイ・ハード」などの一連のSF映画もしくはアクション映画では「失われた未来」や「失っていた勇気」を取り戻していきますね。では、この「ダブル・レンティング」。

 

実はカギを握るのは「引越し屋さん」。「ロード・オブ・ザ・リング」の指輪ほどではないですが、ちょっとしたモノを「失われしモノ」にしてしまい、最後にはさりげない形でまた「取り戻し」てきます。まあ、本当にちょっとしたもの。でも思い入れのあるものって、ほかの人にとっては大なり小なり「ちょっとしたもの」なんですが…。さてさて。脚本上の演出として「失われたもの」を取り戻していくプロセスは勇気ややる気を与えてくれるものですが、舞台の上で「失われたセリフの記憶」を取り戻すのは非常に大変な作業。まずはこれからセリフを早く頭にいれていきますかね…。

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